アルツハイマー予防に有望と報告 アサイー、フコキサンチン含有成分
アサイーとフコキサンチンの組合わせが、アルツハイマー病予防に有効である可能性が報告された。22日に都内で開催されたセミナーで、千葉大学大学院医学研究院の清水孝彦准教授が、最新のin vitro試験で、アサイーとフコキサンチンに含有する成分が、アルツハイマー病の原因とされるアミロイドβの蓄積などを相乗的に抑制したと発表した。
清水准教授は、アサイーではポリフェノールのシアニジン‐3‐グルコシド、フコキサンチンでは代謝物のフコキサンチノールに着目して研究を実施。ペプチド合成で作ったアミロイドβの中に、それぞれの成分を添加した。その結果、シアニジン‐3‐グルコシドに非常に強いアミロイドβの凝集抑制効果を確認。フコキサンチノールでは若干の効果を認めたが、シアニジン‐3‐グルコシドと合わせたところ、「足し算になる。非常に相性が良いのではないか」(清水准教授)という効果を得たという。
また、アミロイドβの神経細胞毒性に対する効果については、2つの成分ともに効果を認め、フコキサンチノールでは低濃度で効果を示すことを確認した。この結果により清水准教授は、「両成分は作用点が異なる。組合わせは非常に有効ではないか」と指摘した。