アルビータ アスタ供給、来春目途に (2016.11.24)
リサイクル事業などを展開する㈱シンシアの子会社で、藻類培養事業に乗り出すことを表明していた㈱アルビータ(佐賀県佐賀市)は、ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンの原料供給事業を来春を目途に開始する。昨年来進めていた佐賀工場の設備・生産体制がほぼ整い、先月開所式を行っていた。当初は濃度5%オイルの原料を規格し、サプリメントなどの食品用途とともに、化粧品分野への提案も視野に入れる。
来春に本格稼働する佐賀工場は、約2ヘクタールの敷地面積に、長さ160㍍の楕円形の浅い培養槽を5基備えた。ヘマトコッカスの培養には、太陽光と二酸化炭素を用いるレースウエイ型を採用。この培養技術には、アルビータの共同出資社である米国で微細藻類事業を手掛けるヒリエ社の特許技術を用いた。
培養で使用するCO2は、隣接する佐賀市の清掃工場で廃棄物焼却ガスから生じる濃度99%以上のCO2を購入する。本来廃棄されるCO2を有効活用することで、抽出精製したアスタキサンチン原料価格のコスト削減につながるという。CO2の買い取りは1日約1㌧で、これから換算し、アスタキサンチンの生産は年間で最大8㌧まで可能という。
【写真=年間8t供給可能な培養設備】