ASCON、届出評価第2弾を公表 未成年巡り「見解不一致」連発(2016.12.19)
機能性表示食品の届出情報を独自の基準で評価している市民団体「消費者市民社会をつくる会」(ASCON、阿南久代表理事)は、届出番号「A81」から「A170」までの評価結果を17日付でホームページに公表した。結果公表の第2弾。
ASCONによると、ASCON内に置かれた「科学者委員会」が今回評価した90件の届出のうち8件については「見解不一致」と評価。同会の独自基準に適合せず、届出者との意見交換でも合意に達しなかったという。
「見解不一致」と評価された背景には、前の評価結果公表時、業界内外から疑問の声が上がっていた、ASCONによる成人年齢の解釈がある。科学的と言えるかどうかが疑問視されていた。
ASCONは、日本の民法規定を根拠に、特に海外で発表された文献では被験者の中に含まれている場合もある18歳、19歳は「未成年」と主張。そのため、「国際的には18歳以上を成人としている国が圧倒的に多い」「栄養学的な成人基準としては18歳以上を成人と捉えている」と主張する届出者との間で見解が噛み合っていない。今回の評価で「不一致」と評価された8件中7件は、未成年の解釈を巡る意見の相違が理由の一つだった。
ASCONは「届出書類がガイドラインに沿ったものであるのか」を評価しているというが、複数の届出者は、機能性表示食品のガイドラインには「未成年の定義が明確ではない」と主張している。
届出番号A1からA80までの第1弾評価結果は、今年5月に公表。今回は、前回の結果公表で「見解不一致」としていた届出に関する追加質問結果も公表しており、「科学的根拠がある濃度の2倍の濃度を含む製品」(ASCON科学者委員会)を厳しく追及している。