書籍紹介 「老化は治せる」 後藤 眞 著(2013.8.22)
老化の原因は病気=炎症である、だから治療は可能と力説する著者。自然現象として避けられないと考えられてきた老化について、老化学の研究を40年以上続けてきた自身の最新の知見とともに、その炎症を鎮めるための術を紹介する。
著者は炎症を広範囲に捉える。軽い痛みを伴うすり傷などの弱い炎症から、人が生まれて成長するために必須な熱エネルギーの代謝(自然炎症)もその範囲とする。ただし成長期が終わった後はその熱エネルギーが過剰となり、身体に対し攻撃を加えるようになる。その過剰な炎症をいかに防御していくのか。その予防法について、亜鉛の摂取や小食の実践、低体温の実施、水の補給など、日常の食生活から実践できる炎症の抑制=老化の改善を解りやすく説いている。
(集英社新書・700円・税別)