JAS見直し 2018年度施行目指す(2017.1.12)
農林水産省の農林物資規格調査会(JAS調査会、会長・阿久澤良造日本獣医生命科学大学学長)は昨年12月26日、会合を開き、有機JAS規格の改正案ほか、JAS規格の追加・見直しの方向について議論し、機能性表示食品を考慮した規格を作成することなどを決めた。
有機JAS規格の改正は、イオンがフランスの有機食品専門店を都内にオープンするなど、食材に有機農産物を使う流通・外食店舗が近年増加していること、2020年東京オリンピックで有機農産物・畜産物が食材調達基準として検討されていることなどを受け、コーデックスガイドラインの範囲内で、必要な規定を追加・改正する。
JAS規格の追加・見直しの方向では、農産物の輸出・国際競争力強化を図るため、新たに生産方法、管理方法、分析評価方法などの規格化を行う。このうち分析評価方法は、農産物の高付加価値性がアピールできるよう、成分の測定・分析法などを定める予定。農産物の栄養機能食品や機能性表示食品化の取り組みをサポートする。
有機JAS規格の改正は2017年から順次実施し、JAS規格の追加・見直しは、まず今月から始まる通常国会にJAS法(農林物資規格化法)改正案を提出し、法律の目的規定などを改正する。
農水省によると、改正法案が成立した場合、早ければ、今夏以降、JAS調査会などで具体的検討を行い、2018年度には施行を目指したいとしている。