牛乳飲用で水素ガス発生を解説 慶大の坪田教授(2017.2.2)


 牛乳の飲用で腸内に水素ガスが発生する仕組みや水素ガスの有用性などを、慶應義塾大学医学部の坪田一男教授がプレスセミナーで紹介した。同セミナーは協同乳業主催により1日、東京の大手町サンケイプラザで開催された。

 坪田教授は、牛乳飲用による水素ガス発生の仕組みは乳糖不耐症に関係すると指摘。「乳糖不耐症では乳糖が小腸で分解、吸収されないため、大腸に到達して腸内細菌に資化され、水素ガスが発生する」と解説した。また、日本人の90%は乳糖不耐症のため、牛乳の飲用で水素ガスが発生しやすいと説明した。

 一方、坪田教授は同大学の各学科で調査された水素ガスの有用性を紹介。眼科が実施した水素ガス溶解液を角膜に点眼した試験では、角膜の活性酸素産生を抑制。内科が行った糖吸収阻害剤の心血管リスク低減効果の調査では、吸収されずに腸に届いた糖が腸内細菌に資化されて水素ガスが発生し、心血管に対して抗酸化作用を示したと紹介した。坪田教授はこのような健康効果を示す水素ガスを日常的に体に取り入れるには、牛乳の飲用も適すると示した。


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