沖縄県で健食認証制度 再来年めどに導入へ (2017.2.23)
沖縄県は2019年をめどに、独自の健康分野の食品認定制度を導入する。健康食品や機能性に拘らず、多様な観点から複数の認定バージョンを設定していく方針だ。
3年計画で検討
地域産の食品を健康食品として独自認定する動きは各地で広がりつつある。北海道が13年4月に「ヘルシーDo」(北海道食品機能性表示制度)を導入したのに続き、新潟市が昨年9月に「健幸づくり応援食品認定制度」を導入。四国では4県統一の「四国健康支援食品制度」を目指して検討を進めている。
沖縄県でも2019年度導入を目指し、県健康産業協議会が中心になり、3カ年計画で独自の認定制度の検討を進めている。
制度では、安全性と主原料が県産品であることを担保したうえで、健康食品の枠にとらわれず、一般的な機能性ほか、沖縄の地域性を生かした「情緒的価値」(味覚、ストーリー性、デザイン性)など、複数の観点で認定を行う考え。認定マークも複数導入する可能性もあるという。
北海道の「ヘルシーDo」は、対象を加工食品に限定しており、機能性のエビデンスに関して、国内外の学術論文誌に掲載されていることを認定基準としている。新潟市は生鮮食品と加工食品を対象としているが、サプリメントは除外している。機能性に関しては、生鮮品は安全性をベースにし、加工食品については、北海道同様に査読付き論文の学術誌掲載を条件としている。
沖縄県ではこうした先行事例を踏まえて、県産素材を幅広くアピールできる認定制度にする。沖縄の地域性が感じられる食品やスーパーフードなども対象となる見通しだ。機能性に関しては、学術論文の掲載有無が基準になるかは検討中で、詳細を今後さらに詰めていく予定。
沖縄県産素材の機能性表示食品の届出はまだ2商品しかない。背景には、中小企業が多くコスト負担の問題などがある。こうした事情も加味して、認定制度を柔軟に構築していく方針だ。