電通九州調査 機能性表示食 購入意向6割に (2017.3.9)
㈱電通九州・ダイレクトマーケティング部がこのほど発表した1万人規模の通販購入実態・購買意識に関する調査で、機能性表示食品を購入する意向が約6割に達していることが分かった。制度3年目を迎える機能性表示食品の認知が着実に高まっているとみられる。ただ、「CMやチラシを見ても機能性表示食品か分からない」が3割にも及ぶなど、健食やトクホとの違いを明確に訴求するなどの課題も浮き彫りとなった。
調査は、過去3年以内に通販利用経験のある全国の30歳以上の女性約1万人を対象に、健康やスキンケアに関する悩みの実態と対策、各原料・成分に関する認知・理解状況などを聞き取りまとめたもの。
機能性表示食品の質問では、購入経験や印象・考え方、通販での利用経験、効果として魅力的な表示などを聞いた。同食品の購入経験がある人は34%で、そのうち「1年以内に買った」人は24%。一方で、「買ったことはない」も40%でほぼ拮抗した。
通販での利用経験では、「脂肪を減らす、吸収を抑える、消費しやすくなる」「おなかの調子を整える、便通を改善する」などトクホと同様のヘルスクレームが上位にランクイン。今後の利用意向では、「肌の水分保持」や「肉体の疲労感の軽減に役立つ」「抗酸化力を向上させる」など、機能性表示食品で初登場したヘルスクレームに対して購入する意向が高いことが分かった。
その他の調査項目では、現在摂取している成分や原料の質問に対し、ニンニクやすっぽんなどの滋養成分と、乳酸菌やビフィズス菌への関心が高い傾向にある。また、視覚改善対策分野では、ブルーベリーへの関心が低下し、ルテインが上昇傾向にあるとしている。