トクホ広告審査 40件に課題 日健栄協実施 健増法抵触おそれも1件(2017.3.13)
日本健康・栄養食品協会の特定保健用食品広告審査会(林功委員長)が、2015年10月から16年6月末まで9カ月間に収集したトクホ広告171件(23社56商品)について関連法規等に対する適合性を調べたところ、131件は「問題なし」と判定できた一方で、残り40件には課題があり、当該企業に改善を促した。健康増進法に抵触する恐れなどがあると判断したものも1件あった。日健栄協が9日発表した。
同審査会によるトクホ広告審査は13年度に始まったもので今回5回目。前回も、健増法に抵触する恐れのあるもの、適正広告自主基準や消費者庁質疑応答集に著しく抵触するものを意味する「A判定」が1件あった。
日健栄協によると、今回の審査で自主基準や質疑応答集に「抵触するもの」に該当するB判定は19件あり、同じく「抵触する恐れのあるもの」および「消費者に誤認を与える恐れのあるもの」のC判定は20件だった。前回調査でB判定は6件、C判定は19件だったため、今回はB判定が大きく増加した。
A判定となった広告の媒体は「雑誌」。一方、BおよびC判定となった広告の媒体について最多だったのはいずれも「テレビ」で14件ずつだった。「新聞」はB判定が5件、C判定が4件。
審査会の林委員長は、9日公表した審査概評の中で、ここにきて「行政の監視の目が厳しく」なっていると指摘。そのうえで、「今後トクホをはじめとする健康食品に関わる制度への様々な影響が懸念されている」とした。