認知機能改善作用のある可能性がヒト試験で示唆されているリン脂質の一種、プラズマローゲンについて、三生医薬㈱がホヤ由来原料を開発した。2年前から社内に原料開発専門部門を新設し独自原料の開発を進めており、その一環として取り組んでいた。原料供給はせず、同原料を配合したソフトカプセル製剤を中心に受託製造を行う。
今年2月に出展した展示会を皮切りに提案を進めており、複数の販売会社が最終商品の発売検討を始めている。プラズマローゲン含有原料は以前から市場流通しているが、ホヤ由来は初。水産物由来健康食品原料に強みがある国内企業と連携して抽出技術を確立したうえで開発した。
同社は今後、販売会社がホヤ由来プラズマローゲンを機能性関与成分にした機能性表示食品の届出を行えるようにするため、健常者を被験者にした臨床試験を実施する計画。由来の異なるプラズマローゲンを使用したヒト試験はこれまでに国内で2件発表されているが、いずれも被験者は病者。試験結果からは、記憶機能改善作用を持つ可能性が示唆されている。