キュレ―ションサイト問題 薬機法違反の可能性も (2017.3.23)


 ディー・エヌ・エー(DeNA)のキュレーションメディア事業問題について、第三者委員会が13日、調査報告書を公表した。報告書は同社が運営していた医療系サイト『WELQ(ウェルク)』に掲載された記事について違法性を指摘。薬機法や健康増進法などに抵触する可能性があるとしている。

 第三者委は、外部から記載内容の信憑性などが問題視されたウェルク掲載の医療関連記事19本について関連法規に抵触していないかを調査。その結果、法律違反の可能性のある記事が、薬機法に関して8本、健増法と医療法に関して1本ずつの計10本あった。

 第三者委が薬機法違反の可能性を指摘した記事の中には、市販サプリメントについて「オススメ妊活サプリ」、その商品中の特定成分について「不妊を改善したり、毎月のリズムを整えたり、妊娠にもいい働きをしてくれるというのです」などと記載していたものもあった。

 第三者委によると、ウェルクの執筆者向けマニュアルには、効能効果に関する記載については断定的な表現を避け、伝聞形式での表現を用いるよう指示する記載があった。第三者委はこうした指示について「伝聞形式での表現を用いれば医薬品等の効能効果を標ぼうしたことにはならず、薬機法等に抵触しないという(中略)誤った理解に基づく不適切な内容」だと指摘。そのうえで、こうしたマニュアルの存在が「薬機法等に違反する可能性のある記事を誘発した可能性を否定できない」としている。

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