プロテオグリカン 届出支援強化へ 一丸ファルコス(2017.3.23)
サケ鼻軟骨由来プロテオグリカンを製造販売する一丸ファルコス(岐阜県本巣市)が機能性表示食品の開発提案と届出支援を強化する。9日にあった届出情報更新で、同成分を機能性関与成分にした届出が3件同時公表されたのに伴う動き。複数の販社大手が採用していることもあり、ここ数年の販売量は右肩上がりに増えているが、これにより一層の供給増を図る。
機能性表示対応素材として訴求するのは、肌および膝関節に対する働き。9日の情報更新で、肌で1件、膝関節で2件の届出が一斉に公表。同社の委託で日本抗加齢協会所属の医師らが実施した研究レビューを、同社グループ会社の健康食品受託製造企業、アストリム(岐阜県瑞浪市)が届け出た。
レビューに採用された査読付き臨床試験論文は、全て一丸ファルコスが製造する「プロテオグリカンF」を使用したもの。特許製法の酢酸抽出法によって製造しているため、ほかのプロテオグリカン原料事業者等が一連の論文を研究レビューに活用するのは、同等性の観点から事実上不可能といえそうだ。
3件の届出表示は、「肌のうるおいをサポートすることが報告されています」▽「膝関節の不快感を持つ方の軟骨成分の分解を抑え、関節軟骨の保護に役立つことが報告されています」▽「膝関節の不快感を持つ方の軟骨成分の分解を抑え、関節軟骨の保護に役立ち、膝関節の可動性をサポートすることが報告されています」。膝関節については2種の機能性表示を届け出た。
研究レビューを届け出た関節ケア訴求の機能性関与成分はこれまでに、グルコサミン塩酸塩、非変性Ⅱ型コラーゲンの2成分にとどまっていたこともあり、新成分の登場は業界に歓迎されているもよう。同社は「関心が高いのは関節のほう。関節対応素材としての認知度はまだまだこれからだが、機能性表示食品ではそこが逆に強みになる面もある。公表後すぐに『(届出を)検討したい』という話をいくつもいただいた」といい、「配合量が少量のため、摂取しやすいことが強みになる」(営業部)と話す。
届け出た機能性関与成分の1日当たり摂取目安量は、5~10㍉㌘(プロテオグリカンFとして25~50㍉㌘)。同成分の研究レビューによる届出は今回が初。グルコサミン塩酸塩、非変性Ⅱ型コラーゲンともに届出件数を順調に伸ばしており、同成分も後に続くことになりそうだ。