農産物の機能性研究、さらに強化 農研機構、今年度研究計画(2017.4.3)


 農研機構は3月31日、2017年度の研究計画を公表した。「農産物・食品の高付加価値化業務」では、農産物の機能性に関する研究を引き続き強化するほか、地域の農産物研究のハブ機能化などに取り組む。

 今年度の研究計画のうち農産物・食品の機能性分野は、近年の健康寿命延伸の動きを背景に、注目の研究内容が多数盛り込まれている。

 主なテーマは、「発酵食品の腸内細菌叢改善効果と生活習慣病予防効果」、「農産物の酸化ストレス消去評価・解析、生体防御に寄与する食品成分解析」、「乳酸菌の代謝活性・アミノ酸生成を促進する国産天然素材の探索」、「糸状菌の代謝産物産出システムにおける菌種の解析と発酵食品の成分解明」など。

 茶類はダイエット関係だけでなく、新たな健康機能性を研究するほか、果実類は栄養・機能性成分の産地・収穫時期による差異要因の研究を行う。

 昨年に分析法を確立し、今年度からスタートする「脂溶性機能成分の機能評価系構築」は、生鮮食品の機能性表示食品の届出に影響がありそうだ。

 農産物の機能性に着目した生産技術、加工・流通方法、非破壊検査技術なども加速するほか、地域の農産物研究拠点としてハブ機能の強化にも注力する。

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