トマトの全成分解明へ 京大とカゴメ (2013.12.26)
京都大学と㈱カゴメ(名古屋市中区)は11日、トマトに含まれる全成分を解明し、健康長寿に役立てる健康機能成分を見出す共同研究講座を来年1月1日付で開設すると発表した。研究期間は2017年3月31日までの3年間。
新たに開設する「『カゴメ』トマト・ディスカバリー講座」は、京都大学・宇治キャンパス内に設置、昨年トマトの全ゲノムの解読に成功したかずさDNA研究所・産業基盤開発研究部長の柴田大輔氏が特任教授に就き、カゴメからも研究員を派遣する。
同講座に加え、京大農学研究科「食品分子機能学分野」(河田照雄教授)と「品質評価学分野」(松村康生教授)が連携する。またカゴメが保有する約7500種の遺伝資源を活用し、トマトに含まれると想定される約5000成分の解明及びデータベース化を進める。研究過程で新たな健康機能成分を特定し、その成分を最大限に活かす品種開発を進め、農業振興にも役立てるとともに、新たな加工技術の開発、食品素材への応用も進める。最終的にはトマトに秘められる新たな健康価値やおいしさを発見し、健康長寿に結び付ける。なおデータベースの公開は未定とした。
【写真は概要を説明する河田照雄教授】