ファンケル 売上高963億円の増収増益 2017年3月期決算(2017.4.27)
㈱ファンケルは27日、2017年3月期の業績を発表した。化粧品、栄養補助食品など全事業が増収となり、売上高は対前年比6.0%増の963億500万円を計上した。営業利益では、広告宣伝などの各種プロモーション強化や研究開発体制拡充などで販管費が増えたが、増収による売上総利益の増加により、同86.3%増の22億4400万円となった。
3カ年の中期経営計画の最終年度となる今期は、化粧品分野において無添加の軸は変えずに従来の小容量とは別の大容量での新ブランドを投入する。健康食品では、市場で2極化している低価格・高価格帯とは別に中価格帯の市場を創出する。そのための商材として、来月にベーシックサプリ「基本栄養パック」を投入し、既存品とのクロスセル展開を加速させる。また機能性表示食品についても、すでに14品が届出受理されているが、さらに今期中に10品の届出を予定しており、この分野で先行している「えんきん」「カロリミット」に次ぐ商材を育てる。
前期業績の概況では、主力の化粧品の売上高は同3.5%増の569億2600万円。新製品の投入や、代表ブランドの洗顔パウダーなどの刷新に加え、ここ数年進めているドラッグストアなど流通網の拡大が寄与し、卸販売部門は21.6%の伸び率を示した。
健康食品事業の売上高は、同12.1%増の320億8500万円。機能性表示食品の販売が堅調に推移した。
今期業績は、売上高で同9.0%増の1050億円、営業利益は同167.3%増の60億円を見込む。