ファンケル 17年度業績 963億円の増収増益に (2017.5.11)

ファンケル結合

 ㈱ファンケルは4月27日、2017年3月期の業績を発表した。化粧品、栄養補助食品など全事業が増収、売上高は対前年比6.0%増の963億500万円を計上した。前期業績の目標未達について池森賢二会長は、「(中期経営計画の)初年度は100点だった。ただ昨夏頃より様子が変わった」とし、これまでのテレビやチラシ、新聞を中心とする媒体戦略からWEBを活用した新たな広告戦略の方針を掲げた。

 3カ年の中期経営計画の最終年度となる今期は、島田和幸新社長による舵取りがスタートする。化粧品分野において無添加の軸は変えずに従来の小容量とは別の大容量での新ブランドを投入する。健康食品では、市場で2極化している低価格・高価格帯とは別に中価格帯の市場を創出する。

 そのための商材として、今月投入するベーシックサプリ「基本栄養パック」で既存品とのクロスセル展開を加速させる。また機能性表示食品についても、すでに14品が届出受理されているが、さらに今期中に10品を届け出る予定で、この分野で先行している「えんきん」「カロリミット」に次ぐ商材を育てる。

 前期業績の概況は、主力の化粧品の売上高が同3.5%増の569億2600万円。新製品の投入や、代表ブランドの洗顔パウダーなどの刷新に加え、ここ数年進めているドラッグストアなど流通網の拡大が寄与し、卸販売部門は21.6%の伸び率を示した。

 健康食品事業の売上高は、同12.1%増の320億8500万円。機能性表示食品の「えんきん」「カロリミット」の販売が堅調に推移した。

【写真=新たな広告戦略の方針を発表する池森会長(右)と、島田社長(左)】


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