コマースゲートに景表法措置命令 消費者庁(2013.12.12)
消費者庁は5日、折込広告などで痩身効果を表示して健康食品を販売していた㈱コマースゲート(東京都渋谷区)に対し、表示が景品表示法で禁じる優良誤認にあたるとして、同社に表示が同法違反であることを一般に周知することや、再発防止策などの措置を命じた。
同庁の発表によると、同社は2011年12月から今年4月にかけて、自社サイトや新聞の折込広告などで「夜スリムトマ美ちゃん パワーアップ版」と称する商品を販売する際、「寝ている間に勝手にダイエット」など、あたかも同商品を摂取するだけで運動や食事制限をしなくても、容易に痩身効果が得られるかのような表示をしていた。
同庁は、同社にこれら表示の効果を裏付ける根拠を示す資料の提出を求め、同社から資料提出はされたものの、同資料は当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものとは認められないと判断、今回の措置に至った。
同社が提出した資料は、同品の摂取に伴う体重減少作用を検証した臨床試験データで、第三者機関が実施したものだ。しかし、試験が実施されたのは同庁が調査に乗り出した後であり、その時点で同資料は、不実証広告規制に基づき、表示を実証する合理的根拠を示すとは言えないものだった。それに加え同庁では、提出資料は痩身効果を実証するものかどうかについても複数の専門家から見解を仰いだという。試験の概要については同庁および同社とも「答えられない」としている。
同社では、今年9月までの2年間で同品を約154万個販売し、約50億円を売上げていた。主にネット通販で販売されていた商品だが、現在はドラッグストアなど店頭販売が中心。一方、ネット通販では今年5月から「夜スリムトマ美ちゃん 酵素版」が販売されている。同社によれば、「トマ美ちゃん」の累計販売個数は今年6月時点で300万個を超えた。