錠剤・カプセルは対象外 農水省・介護食の定義検討(2013.12.12)
在宅介護の増加などによりニーズが高まる介護食品の定義について検討している、農林水産省のワーキングチーム(菊谷武座長・日本歯科大学教授)は11月27日、同ワーキングチームの議論の整理(素案)について審議した。素案では今回検討する介護食品の範囲を、利用者視点や、食べることに関して問題があるという視点で捉えなおす必要があると指摘。具体的には利用目的ごとに「○○食」などに分類し、利用者が自らの利用目的に応じて選択できるよう使いやすいものにすることや、食機能の低下などによる低栄養状態の改善等を目的とすることが適当だとした。
介護食品の分類は食機能と栄養状態を軸に区分。食機能、栄養状態とも問題がある場合や、栄養状態に問題がなくても食機能に問題がある場合は対象にする。一方、食機能に問題はないが、栄養状態に問題がある場合は、高齢者の低栄養問題などを考慮し、ケースによっては対象にする。
ただ、規格や基準などは今後の課題として具体案は示さなかった。
このほか、素案にはなかった形状についても議論し、サプリメント等で使われる錠剤、カプセルは過剰摂取の恐れがあるため対象外とする一方、ドリンクは対象にすることで意見が一致した。
今後は、この日の意見を反映させた修正案を来月中旬に取りまとめ、同時に1カ月間のパブリックコメント募集を行う。さらに来年1月後半に予定する親会議でも意見を求め、同3月に最終取りまとめを行う予定にしている。