役割分担を明確化へ 協議会と日健栄協(2017.6.22)
健康食品産業協議会は12日に都内でメディア懇談会を開き、木村会長が産業協議会と日本健康・栄養食品協会の役割分担について言及し、産業協議会は行政への提言を行う「ポリシー団体」と位置付け、日健栄協は品質管理レベルの向上など、業界自主活動の中心的な役割を担う存在として、「事業者サポート」に徹する方向性を示した。
木村会長は日健康栄協について、公益財団法人であるため業界の利益を代表する「業界団体としての動きはできない」とコメント。そのため日健栄協は今後、公益性を発揮し、消費者により良い製品を提供できるように事業者をサポートするための、オペレーション機能を担ってもらう。それにより、課題であった産業協議会と日健栄協の「すみ分け」が明確になるとした。
こうした役割分担のあり方は日健栄協も望むところであるもよう。ただ、いわゆる「業界団体」としての存在意義は揺らぐといえ、会員各社の納得を得られるかどうかは予断を許さない。
産業協議会は今後、健康食品市場の更なる健全化と一層の発展を目的に、機能性表示食品制度の改善に向けた日健栄協を中心とする業界自主活動に協力および支援していく方針。自主活動としては、品質管理レベルの向上、広告自主審査、届出の事前相談活動──などのアイデアが出ているという。
木村会長はまた、産業協議会が現在抱える「最大の課題」として、人材面、資金面の拡充を伴う業界団体としての構造強化、活動能力の向上に意欲を示した。これを実現するために、あくまでも私見として、業界団体一本化の可能性を探る方向もあり得るとした。ただ、現状では「全ての団体の足並みが揃っているわけではない」としており、実行可能性は未知数。