HMB原料、「スポーツ縛り」解禁 TSI社の「HMβ」 ロコモ対応でも配合可能に(2017.7.3)


 「HMβ」のブランド名で知られるTSI社のHMB原料について、「スポーツ向け縛り」が解禁され、配合商品の販売分野を問わずに原料供給が行われることになる。これにより、ロコモティブシンドロームやサルコペニアへの対応を念頭に置いて中高年層に訴求する最終商品への配合も可能になる。先月来日した米国法人社長ら同社関係者が明らかにした。

 日本での「HMβ」の原料供給は、これまでクレアチンなどスポーツニュートリションの供給で定評のあるヘルシーナビが輸入総代理店となって一手に手掛けていたが、今後は、スポーツ向けに関しては従来通りヘルシーナビ、それ以外(ノン・スポーツ)は兼松ケミカルが輸入をそれぞれ担当。分野別に輸入販売窓口がすみ分けられることになる。

 TSI社によると、今回の販売方針変更は日本に限らず世界的なもの。同社は明らかにしていないが、主要市場である米国での販売環境に大きな変化があったもようだ。この変化を商機と見て、これまでは販売を制限する必要のあったノン・スポーツ分野への門戸を大きく開き、スポーツサプリメントよりも大きな市場に拡販することで、販売量の大幅増を図るものとみられる。

 一方、これまで日本でスポーツサプリ向けに販売されていた「HMβ」は米国産だったが、ノン・スポーツ向けはTSI社が生産拠点を置く中国産になるという。

 兼松ケミカルは、「HMβ」のノン・スポーツ用途での日本市場開拓にあたり、機能性表示食品制度への対応もアピール材料にしたい考え。研究レビューはおおよそ終えており、準備が整い次第、届出サポートを付加価値とする原料供給展開を始める方針だ。同社は想定しているヘルスクレームを明かしていないものの、HMBに関する既存の届出表示と同様になる見通し。

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