地域素材活用で健食通販拡大 ダイドー(2013.12.12)
ダイドードリンコ㈱(大阪市北区)が各地の国産素材を活用した健康食品の開発を進めることで健康食品通販事業の拡大に乗り出す。その第1弾商品として、青森の弘前大学や地元企業らが開発したサケ鼻軟骨由来プロテオグリカンを配合したサプリメントの発売を16日から開始。ほかにも、九州地方などで量産化できる素材を検討しており、これらを活用したサプリメントの開発を今後進めていく。
同社が健康食品通販事業に参入したのは昨年12月。ノコギリヤシエキスなど各種サプリメントや美容飲料のほか、特定保健用食品を販売しており、現在の利用者は5万人。今後、各地の素材を生かした健康食品を順次投入していことで、5年後までに利用者を100万人への引き上げを図りたい構え。
16日から新発売するプロテオグリカン配合サプリメント「ロコモプロ」(60粒入り、5000円・税込)は、青森県PGブランド推進協議会の認証取得商品ともなっており、5年後までに10億円以上の売上を目指したい考えだ。また、同品の売上に応じて地元に利益還元できる仕組みづくりも検討する。
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地域素材を活用した健康食品の近年の成功事例としては、沖縄県与那国島の「長命草(ボタンボウフウ)」を配合したドリンクやサプリメントを発売し、その認知度を全国区に引き上げるとともに、島に対する経済貢献の役割も果たす資生堂の取り組みが知られる。
同社による配合商品発売前は事実上無名の存在だった長命草に対して青森県のプロテオグリカンは、サントリーウエルネスなどが配合サプリメントを発売したことで消費者認知度が向上、今後も一層の需要拡大が期待されている。地域に根差した健康食品で通販事業拡大を図るダイドーとしても、「冒険し過ぎ」は避けた格好といえ、第2弾商品にどの素材を選ぶかが注目されそうだ。