消費者庁 機能性表示で専門窓口設置 (2017.7.20)
先月9日に閣議決定の規制改革実施計画に盛り込まれた機能性表示食品制度の改善に向け、制度を所管する消費者庁が対応を進めている。まずは2017年の上期までに検討・結論・措置(実施)が要求されていた、業界団体との間での情報共有など連携強化、業界団体からの質問・相談等に対応するための専門窓口の設置の他、18歳・19歳の被験者を含むデータを届出資料として利用するための条件の周知の3項目について、期日の先月末までに対応した。
今回の規制改革実施計画には大きく8つの制度改善項目が盛り込まれており、2カ月後の今年度上期末までの実施が要求されているものも。消費者庁の岡村和美長官は「次の取組にも力をいれる」としている。
6月末までに対応した業界団体などとの連携強化については、先月29日に同庁食品表示企画課と業界団体の間で「担当者意見交換会」を初めて開催。今後も定期的に開催するのかは不明だが、この日は健康食品産業協議会、日本通信販売協会、日本健康・栄養食品協会の他に日本抗加齢協会の担当者が出席した。岡村長官は「テーマに応じて各種の関係業界団体に参加のご協力をお願いしていきたい」としている。
また、業界団体からの質問・相談などに対応するための専門窓口については、先月29日までに同課内に新たに設置するとともに、抗加齢協会を含めた前述4団体に周知。同庁によると、質問・相談を受け付ける業界団体はこの4団体に限定せず、要望があれば他の団体などにも対応していく考え。また、この専門窓口は業界団体向けのものだが、同課として事業者からの質問・相談にもこれまで通り対応していくという。
18歳・19歳の被験者を含むデータの取り扱いに関しても先月29日、同庁のウェブサイトに「臨床試験の参加者および研究レビューの対象となる臨床試験に係る対象者に 18歳および19歳の者が含まれる場合の考え方」を公開し、周知した。丁寧な説明とは言い難いものの、18歳・19歳を含むことについて「適切に考察されている場合」は一律に対象外としているわけではないこと、実際にこれまでの届出の中にも18歳・19歳を含む届出資料が存在していることを伝えている。
9月末までには実施が求められている改善項目としては、「運用改善目標の設定及び目標を実現する工程表の策定・公表」がある。事業者に対して不備指摘が行われるまでの所要日数について、運用改善目標を設定し、それを実現するための工程表を策定して公表することが求められている。