トンボ飲料が新工場 来年3月稼働へ 生産力2倍に(2017.7.20)
各種健康飲料など受託製造の㈱トンボ飲料(富山県富山市)は、口栓付パウチゼリー飲料の増産に対応するための新工場を建設する。着工は今月28日で、来年2月に竣工、3月から本格稼働させる。総工費は24億円。
新工場は、本社敷地内で老朽化した倉庫棟をなくし、新たに生産工場、倉庫棟を設けるもの。2階建ての延床面積3092平方㍍に、パウチなどの生産ラインに調合室、品質管理室、原料倉庫、製品倉庫を備える。新工場稼働により、年間3000万袋から6000万袋に、生産能力を2倍に引き上げる。また同工場では、仕上げ工程などでロボットを活用して省人化によるコストダウンを図るほか、FSSC22000認証による高い品質レベルでの製造を踏まえ、スポーツアスリート向けのアンチドーピング認証を目指した原材料管理機能を持たせる考え。
同社の直近の年商は71億円で、そのうちゼリー飲料の売上が65%を占める。口栓付パウチゼリーはライフスタイルの多様化に伴い、高齢者向けや健康・美容関連商品への需要が増加していることに加え、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けアスリート向け商品の上市が相次いでいることなどを背景に工場建設を決めた。
6日に地元富山市内で新工場建設について発表した同社・翠田章男社長は、アスリート向けのゼリー飲料タイプの商材は東京五輪に向けさらに拡大するとし、「当社のゼリー飲料の売上比率を(受託を含め)75~80%にまで引き上げ、(5年後を目途に)売上100億円を目指す」。
【イラスト=新工場の完成イメージ】