消費者庁ネット監視 104社に表示改善要請 (2017.8.10)
消費者庁表示対策課食品表示対策室は、継続的に実施している保健機能食品や生鮮食品などを含む健康食品等に関するインターネット監視を今年4月から6月までの3カ月間実施し、誇大表示を禁じる健康増進法に違反するおそれのある文言等を含む表示が104事業者125商品に認められたため、これら事業者に表示改善要請を行い、7月28日に発表した。直近12カ月に比べて改善要請件数は増加傾向にある。
表示改善要請が行われた商品区分をみると、錠剤、カプセル、顆粒状などの「健康食品」が68件、「飲料等」が20件、「加工食品」が33件、「生鮮食品」が4件の計125商品。事業者が出店するショッピングモール運営事業者に対しても改善要請を行った旨を通知し、表示適正化の協力を要請した。
対策室によると、今年4月から6月までの主な検索キーワードは、「がん」など疾病の治療・予防を目的とする効果があるかのような表現、「疲労回復」など身体組織機能の一般的な増強・増進を主たる目的とする効果があるかのような表現、「ダイエット」「美白」──など。主な検索キーワードは、直近12カ月と同じ内容となっている。
監視方法は、ロボット型全文検索システムを使い、検索キーワードによる無作為検索の上で、検索サイトを目視により確認するというもの。数はわずかだが、改善要請後も改善が見られない事業者や商品が存在するといい、それらに対して同庁では、当該表示が健増法違反にあたるかどうかを「個別に調査を実施」している。
2016年度に同庁は、健増法の誇大表示の禁止に違反するおそれがある健康食品に対して46件の「指導」を行っている。15年度は27件で、一気に増加したかっこう。16年度のインターネット監視で同庁は、計336社389商品に対して改善要請を行っていた。