アンチドーピング 認証取得の動き広がる (2017.8.24)

インフォームドチョイス①

 イギリスの民間試験分析機関LGC社が運営するサプリメントの世界的なアンチ・ドーピング認証「インフォームドチョイス」を取得する動きが日本でも広がりを見せつつある。サプリメントの利用は必要不可欠である一方、選手生命に重大な影響を及ぼす「うっかりドーピング」のリスクを回避したいアスリートはもとより、厳格な品質管理が行われていることを一般消費者にアピールしたい考えもあるようだ。

 LGC社がインフォームドチョイスをスタートしたのは2007年、日本への導入は昨年末。健康食品GMP認証を手掛け、サプリメントの品質管理にも詳しい、日本健康食品規格協会(JIHFS)理事長の池田秀子氏が代表を務めるバイオヘルスリサーチリミテッドを日本総代理店とする形で導入した。

 インフォームドチョイスは、これまでに世界170以上のブランドが取得しているといわれる。
 一方、導入されたばかりの日本でも、ドームのスポーツサプリブランド「DNS」がプロテインなど21製品(7月26日現在)で取得したのを皮切りに、先月21日付で日本ハムも取得。主に一般消費者向けに販売しているイミダゾールジペプチド含有サプリ「イミダの力」(パウダー)に関してアンチ・ドーピング認証を得た。今秋製造分から認証マークを商品に掲載していくという。

 日ハムは、ドーピング検査を受ける可能性のあるアスリートにサプリメントを提案するにはアンチ・ドーピング認証が求められると判断。「アスリートの皆様が安心して摂取食品の選択肢を広げることで、スポーツ支援に取り組んでいく」という。また、認証マークはアスリートのみならず一般消費者に対しても、品質の確かさを訴求できると判断したものとみられる。

 バイオヘルスリサーチリミテッドによると、現在ほかにもおよそ10社がインフォームドチョイスの取得に向けて取り組んでいるという。このアンチ・ドーピング認証マークを表示する製品が市場に増えれば、アスリートの商品選択に資するのは確実。加えて、健康食品GMPマークを表示する製品は決して多いとは言えない中で、同認証マークは一般消費者向けの品質保証マークとしても機能していく可能性が考えられる。

【イラスト=インフォームドチョイスの認証マーク】

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