アピ ハラール認証を取得 マレーシア政府機関から直接(2017.8.24)
健康食品受託製造のアピ㈱がハラール認証を取得していたことが分かった。2014年竣工のネクストステージ工場(岐阜県揖斐川町)で取得したもので、経済政策としてハラール対応に取り組んでいるマレーシアの政府直轄ハラール認証機関の通称「JAKIM(ジャキム)」(マレーシア・イスラム開発庁)から認証を受けた。同社が17日に明らかにした。
認証は4月に取得していた。日本でハラール認証を得る場合、JAKIMなど現地認証機関に公認された日本国内認証機関から受けるのが一般的だが、同社は直接JAKIMに申請。「世界で最も権威のある国営のハラール認証団体」(同社)から直接監査を受けて認証を得た。
今回認証を得たのは、ネクストステージ工場内の1エリア。同工場は計10エリアに区分けされており、ほかのエリアで使用された原材料などが混入しないよう、空調管理や作業導線などを独立させた運用をできるのが特長。認証取得エリアは今後、ハラール対応製品の専用受託製造エリアとして活用する。
このようにエリアで認証を取得したため、同社によるとハラール認証に対応可能な剤型はタブレット、ハードカプセル、顆粒と複数種類に及ぶ。包装に関してはボトル充てんとスティック包装の2つ。剤型が1つに限定されないため、ハラール認証が求められる東南アジア諸国などへの輸出を考える国内健康食品事業者にとっては、製品開発の幅を広げられるなどメリットがありそうだ。比較的スピーディに認証を得ることも可能とみられる。
同社は17日、ハラール認証の取得を発表するのに合わせてコメントも出し、認証機関がJAKIMであることを強調。そのうえで、顧客らに対し、「イスラム教徒の多い国々への海外展開を強力にサポートさせていただけるものと確信している」とアピールしている。
【写真=ネクストステージ工場】