「食と健康」需要巡り実証実験 JACDSが来月から(2017.9.11)


 日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は来月から機能性表示食品やスマイルケア食品など新たな「食と健康」カテゴリー商品に関する実証実験を始める。従来にない棚割りや、来店客への情報提供などを実際の店舗で実施する見通し。これにより、DgS業界の成長を目指すにあたりJACDSが重要視している、食と健康カテゴリーを売上に結び付けるための実効的な手法を調査・研究する。

 調査結果は来年2月までに報告書としてまとめる予定。実証実験は神奈川県横浜市都筑区に所在するドラッグストア2店舗での実施を検討している。調査結果は協会の会員企業各社で共有し、DgS業界全体で「食と健康」カテゴリーの需要創出を図りたい考え。

 JACDSは、国内DgS業界の「10兆円産業化」を目指すにあたり、DgSならではの新たな商品カテゴリーとして、「食と健康」を重要視している。そのためJACDSなどは、食と健康カテゴリーの需要創出を図る目的で、トクホや機能性表示食品などの保健機能食品から、いわゆる健康食品やスマイルケア食品などの介護食品のほか、減塩食品や低糖質食品などの一般加工食品や医薬部外品まで網羅させる形で構成する「食と健康の新分類」を作成した。実証実験では、この新分類を活用した棚割りを実際に行い、売上に及ぼす影響を検証するものとみられる。

 JACDSの宗像守事務総長は8日に行った記者との意見交換会で、実証実験について「(食と健康カテゴリーの需要創出のためには)情報提供が肝になる。情報提供は、これまでは通販が担ってきたが、今後は売場からもしっかりとした情報やアフターケアを提供する。それをしないとこのマーケットは拡大しない」と述べた。


Clip to Evernote

ページトップ