残渣から機能成分抽出の提案強化 信州大学らの産学連携事業(2017.9.14)


 信州大学工学部、酵素製剤販売の協和化成㈱、プラント製作の木村化工機㈱は、共同開発した果実の搾汁残渣などから機能性食品成分を抽出するシステム「高効率バイオリアクター」を用いた素材開発の提案を強化している。

 同システムは、残渣に酵素を添加して内容成分を溶かし出すタンクと、必要な成分のみを選択的に分離するメンブレン(膜)を一体化させたもの。これにより、残渣の酵素分解物はすみやかに膜へ移行して分離されるため、タンクに貯留し過ぎて生成物阻害により酵素反応速度が低下することはないという。

 また、膜を使用することで分解液から酵素も分離できるため、酵素を二次使用できるほか、酵素を失活させる目的で抽出物に熱を加える必要がないともしている。

 木村化工機では「残渣を提供してもらい、必要な成分を教えてもらえれば、それだけを取り出す。短時間で機能性成分の濃縮物が作れる」としてシステムの有用性をアピールしている。

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