広告の〝体験談〟に注意喚起 消費者庁(2017.10.5)
消費者庁は消費者向けの「健康食品Q&A」を取りまとめ、2日に公表した。消費者安全課、表示対策課、食品表示企画課の3課合同で取りまとめたもので、これをベースに「健康食品 5つの問題」と銘打ったリーフレットも作成。問題の一つに、広告表示における「体験談」を取り上げ、「宣伝のために都合のよい内容のみ編集して掲載されている場合もある」などとして注意喚起している。
Q&Aとリーフレットでは、健康食品の広告宣伝について、体験談や効果を暗示させるキャッチコピー等とともに、「個人の感想です」「効果を保証するものではありません」などと表示することで、効果の保証を打ち消そうとする表示に言及。「打消し表示」と呼ばれるものだが、これを行うことで、「(景品表示法等の)規制を逃れられると誤解している事業者が、根拠なく広告を行っている場合があるので注意が必要」とした。
一方、健康食品を選ぶ際の参考として、「保健機能食品のように国や事業者による安全性や機能性の裏付けがあることが製品を選ぶ際の一つの目安と言えます」とし、特定保健用食品や機能性表示食品などの保健機能食品を事実上推奨。
他方で、保健機能食品以外の健康食品については、「広告等に示されている効果や安全性は、必ずしも保証されているわけではなく、慎重に選ぶ必要があります」としている。