2016年国民健康・栄養調査 糖尿病〝否定できず〟減少(2017.10.12)


 厚生労働省は9月21日、2016年の10月から11月まで実施した「国民健康・栄養調査」の結果を発表した。糖尿病が「強く疑われる者」が初の1千万人に達する一方で、「可能性を否定できない者」は100万人減少して1千万人となったほか、65歳以上の高齢者のうち女性の低栄養化傾向がさらに増加した。

 発表によると、糖尿病が「強く疑われる者」(20歳以上男女)は、2012年の950万人から50万人増加して、初の1千万人に達した。1997年の690万人から増加が続いている。ただし、「可能性を否定できない者」は、12年の1100万人から100万人減少して1千万人。

 “豊かさの生活習慣病”といわれる糖尿病は、主に肥満、喫煙、運動不足などに起因するとされるが、糖尿病への国民の関心が高いことや食材面での対応も広がっていることから、将来は「強く疑われる者」の増加傾向に歯止めがかかる可能性もありそうだ。

 一方で、「65歳以上の低栄養傾向の者」(BMI≦20㎏/㎡)の割合は、男性が12.8%、女性22.0%となり、15年の男性12.1%、女性20.6%と比べ、女性が2%増加した。2006年は、男性が13.6%、女性が16.8%で、ここ10年で男性はほぼ横ばいが続いているが、女性は増加傾向となっている。

 他方、20歳代女性の「やせ」(BMI∧18.5㎏/㎡)は20.7%と昨年並みの結果となり、10年の24.6%から減少傾向が続いている。

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