消費者庁 違反事実に打消し表示も(2017.10.12)


 消費者庁は9月29日、健康茶など通販のティーライフ(静岡県島田市)に対し、景品表示法に基づく措置命令を下し、発表した。問題視されたのは、同社がウェブサイトで行っていた「ダイエットプーアール茶」の広告表示。「普段の食生活における飲料を対象商品に替えることで、含有成分による痩身効果の促進作用が容易に得られるかのような表示を行っていた」として優良誤認が認定された。

 違反事実は同社が広告で行っていた「打消し表示」にも及んだ。広告では体験談について、「個人の感想であり、実際には個人差がある」などと表示していたが、「消費者が表示から受ける効果に関する認識を打ち消すものではない」と指摘され、適切な打消し表示とは認められなかった。

 違反事実の認定が、打消し表示にまで及ぶのは、今回が初とみられる。打消し表示をめぐっては消費者庁表示対策課が8月、調査報告書を取りまとめ、景表法上の考え方を整理し、「厳正に対処」する方針を示していた。

 同庁表示対策課食品表示対策室によると、同社は昨年5月から今年2月、自社ウェブサイトで、「知らないうちにスタイルアップ←に導く まったく新しいダイエット茶」「苦しむことなくラクラクダイエットサポート!」「2大有用成分がラクラクダイエットを応援」──などと表示していた。

 調査は消費者庁と公正取引委員会(事務総局中部事務所)が行った。ティーライフは、表示の合理的根拠を示す資料を提出したものの、認められなかった。いわゆる「置き換え」訴求の健康食品の広告表示に優良誤認が認定されたケースは、過去に例が無いとみられる。

 ティーライフは1983年設立。東証一部に上場しており、連結売上高は73億円(17年7月期)。ダイエットプーアール茶が主力商品という。

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