スーパー大麦、供給量5倍に 帝人 需給の逼迫感を解消(2017.11.6)


 レジスタントスターチを豊富に含む「スーパー大麦 バーリーマックス」を原料供給する帝人は、来年度に同素材の供給量を今年度の約5倍に引き上げる。同素材を巡っては昨年、試験的に販売したグラノーラが予想を上回る売れ行きをみせ、以降需給の逼迫感が伝えられていた。6日に行われた「腸の奥から健康を考える研究会」主催の研究成果発表会で明らかにした。

 同社事業部では、昨春の臨床研究成果発表会で、「(スーパー大麦を)1000t動かすビジネスにしたい」と事業化に向けての展望を語っていた。来年度予定する供給量はその数字に「かなり近いレベルにきている」(渡辺一郎ヘルスケア新事業部門長)といい、これまで課題とされていた供給量問題を解消したかたちだ。

 スーパー大麦の供給元の豪州・ヘルシーグレイン社と協議を重ね、同大麦の作付面積を4~5倍に拡大する契約を結び、今後の需要に対応できる体制を整えた。

バーリーマックス3倍に増量 日清シスコ 
 日清シスコは、帝人が取扱うレジスタントスターチを豊富に含むスーパー大麦〝バーリーマックス〟を使用したグラノーラの新商品を13日に上市する。従来品の同素材含有は4gだったが、これを12gの3倍に増強させ、グラノーラの機能性カテゴリーでのシェア拡大を狙う。

 6日開催の商品発表会で同社・豊留昭浩社長は、「1月に発売した商品で良い感触を得ていたが、同素材の供給量に制限があったため販促も抑えていた」といい、今後大幅な供給量の拡大が帝人側で予定されていることから、ニーズの多様化に対応した商品の開発を進めていく。今月発売の商品は果実を配合したものだが、来年1月には大豆を配合した商品を投入するなどラインナップの拡充を図る。

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