愛媛県は17日、県特産の柑橘類である河内晩柑を利用した果汁飲料の健康効果についてプレス説明会を開催し、この飲料で機能性表示食品の届出を目指す方針を明らかにした。届出は、共同研究先のえひめ飲料で行う計画という。ただ、届出書類を提出できるのは、しばらく先となる見通し。
県によると、河内晩柑の果皮には機能性成分のオーラプテンが特異的に含まれる。論文発表はこれからとなるが、同成分含有果汁飲料を使ったヒト試験の結果、認知機能改善作用が確認されているという。
会見に出席した愛媛県産業技術研究所食品産業技術センター長の大野一仁氏は、届出商品の概要について、容量としては、糖分摂取量を抑える必要もあることから、125mLなど比較的少量が適すだろうとした。
また、機能性関与成分の含有量については、1本あたり6mgとなる見通しを示した。共同研究に参加している県の農林部門との解析により、河内晩柑中オーラプテン含量は収穫時期、収穫場所などによって異なることを確認。その中で機能性関与成分の含量を安定させる必要があることから、大野氏は「果皮ペーストを開発した」と説明した。届出商品にはこのペーストを配合することで、ヒト試験で機能性が確認されたオーラプテン含量(6mg)を維持できるという。