重症化予防視野に策定へ 15年版食事摂取基準検討(2014.1.9)
健康日本21(第2次)で掲げている発症予防とともに重症化予防を視野に策定作業を進めている厚労省の「日本人の食事摂取基準」検討会は12月25日、第4回の会合を開いた。当日は基準策定の基本的事項をはじめ、指標や値に関することの基準案が提示された。
今回示した基本的事項中では、エネルギーや栄養素についてのレビュー方法について、前回策定に用いた論文や資料を活用するが、人間栄養学、公衆栄養学、予防栄養学では得られるエビデンスレベルで栄養素間のばらつきが生じることから、情報の統合が定量的に行われるメタ・アナリシスなどを参考に詳細に検討する。それら栄養素の基準値には、科学的根拠の有無などで判断し、推定平均必要量、推奨量、目安量、耐容上限量、目標量に分け設定する。
発症予防、重症化予防に関連する項目として、高血圧、脂質異常、高血糖、腎機能低下に関するリスクを有する者について、該当する検査値が基準範囲内、もしくは保健指導レベルにあると捉えてレビューする。
それら状態を基とする各疾患と食事の関連性から、特に関連の深いエネルギー・栄養素について概念図を用いることも提示した。
次回第5回検討会は2月3日に行い、活用の基本的事項などについて議論し、年度内に報告書をまとめる。