DHC 〝妊活〟助けるサプリ アグリマックス配合で発売(2017.12.7)
いわゆる「妊活」をサポートするサプリメントをDHCが新発売した。
主要素材としてアグリコン型イソフラボン含有大豆胚芽抽出物「アグリマックス」、「ピクノジェノール」、マイタケエキス末「グリスリン」の3つを配合。妊娠に関して一定の科学的根拠を持つ素材を選定しており、配合量も科学的根拠に基づくとみられる。「妊活」を巡るサプリメントを販売大手が発売するのは珍しいといえ、今後の動向が注目されている。
DHCが先月9日に新発売したのは「プレグム」。価格は1箱30包(約1カ月分)入りで税込6480円と高価格帯に設定した。同品と同時に「妊娠期用」、「授乳期用」と商品パッケージに表示するビタミン・ミネラルサプリメント2種も新発売しており、3品併せて女性の妊娠前から妊娠後までをサポートする考えとみられる。
妊活サポートを訴求するサプリメントは市況に複数出ているが、エビデンスに関しては微妙さも指摘されている。その中でDHCの新商品に配合されたアグリマックスは、妊娠に寄与できる可能性が示唆されるエビデンスを積み上げていることで知られる。原料メーカーのニチモウバイオティックスと武庫川女子大学の共同研究で、着床に必要な「LIF」等のサイトカインの分泌を高めることなどが確認されており、不妊治療クリニックが代替療法的に活用している場合もある。
また、同じく主要素材の一つとして配合されたマイタケエキス末のグリスリンも同様に、クリニックなどを通じて妊娠を望む女性が存在を認知していることが多いとされるサプリメント原料。排卵障害の一種「PCOS」に対する有効性が報告されており、作用メカニズムはインスリン抵抗性改善によるものと考察されている。
不妊の改善は産婦人科の領域。そこに踏み込む形にもなることから、サプリメントで妊活サポートを訴求することには法的なリスクも考えられる。ただ、そのような中でもDHCが拠りどころにしているのは「科学的根拠」とみられる。同品の価格帯などを踏まえれば、最終商品を用いた臨床試験を実施し、妊娠を望む女性をサポートすると訴求できる合理的な根拠を科学的に見出している可能性が高い。