ALAに急性腎障害保護作用 「PLoS ONE」で論文発表(2014.1.9)
5‐アミノレブリン酸(ALA)に、急性腎障害保護作用のあることが確認され、その研究論文が米国科学誌「PLoS ONE」で発表された。論文は高知大学医学部内分泌代謝・腎臓内科学の寺田典生教授らがまとめたもので、研究にはALAを利用した健康食品や医薬品などの研究・開発を手がけるSBIファーマ㈱(東京都港区)も参加していた。
発表された試験では、ラット腎細胞に抗ガン剤のシスプラチンを投与したところ、クレアチニンや血中尿素窒素が上昇したが、ALAを加えることでこれらの上昇が著しく抑制され、さらに腎臓の損傷が防止されていることが確認されている。その作用メカニズムについて寺田教授らは「シスプラチンによって生じる酸化ストレスがALAによって除去されるため」と示唆している。また、ALAはシスプラチンの抗ガン作用を妨げないことも認められている。