カネカ 海外乳酸菌会社に出資 製造販売ライセンス契約も(2018.5.24)
カネカが乳酸菌の取り扱いを始める。11日、スペインの機能性食品向け乳酸菌の開発・販売企業「AB‐Biotics」(ABB社、バロセロナ)の株式34.8%を取得したと発表。ABB社製品の北米と日本での独占的製造販売に関するライセンス契約も3月末に締結した。今後、ABB社製品と、カネカの機能性食品素材や乳製品を組み合わせた製品を順次市場投入するなどし、2022年度までに売上高100億円を目指す。
発表によると、ABB社は乳酸菌などプロバイオティクスの独自菌株を550株以上保有。その中で、歯周病菌の減少や心臓リスクの低減など、機能性エビデンスを備えた乳酸菌製品をグローバルに供給しているという。
カネカでは今後、還元型コエンザイムQ10や甘草グラブラポリフェノール(グラボノイド)などといった自社の機能性食品原材料と、ABB社製を組み合わせた最終製品の開発とともに、ABB社製品の原材料供給を手掛ける模様だ。
カネカはニュートリション・ソリューション事業セグメントの売上高を、20年度までに2030億円に引き上げる中期経営計画を掲げる。このうちサプリメンタル・ニュートリション事業については、M&A、アライアンスを通じた製品ラインナップの拡充などによって業績を引き上げる戦略だ。今年4月には、ベルギーの企業と技術提携し、牛乳やバター、ヨーグルトなど乳製品事業にも参入している。