反ドーピング法案が成立 10月1日施行 (2018.6.21)


 議員立法「スポーツにおけるドーピング防止活動の推進に関する法律案」(反ドーピング法案)が13日、国会で成立した。

 反ドーピング法案は、5月30日に衆議院文部科学委員会の委員長提案の形で法案が提出され、翌31日に衆院本会議で共産党を除く賛成多数で可決した。共産党は個人情報保護が不十分だとして反対姿勢を示し、議員立法ながら全会一致での可決にはならなかった。

 参議院では6月12日に文教科学委員会で提案議員らによる説明が行われ、13日の本会議で共産党を除く賛成多数で可決した。

 施行日は今年の10月1日で、同法案の所管は文部科学大臣(文科省およびスポーツ庁)。対象となる者は、オリンピックや世界選手権など国際規模の大会、国民体育大会など全国規模の競技大会に出場、または参加しようとする選手ほか、選手の監督・コーチ、医師、薬剤師、支援者など。

 食品・サプリメントなどを製造・販売する事業者は対象とされていないが、法案では、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)などの機関と連携・協力する努力義務が課されている。

 法案成立を受けて、JADAは13日、「日本国内におけるスポーツの公正さ公平さの確保に向け、大変意義あるもの」とのコメントを発表している。

 JADAは昨年9月に有識者会議を設置し、食品・サプリメント分野の新たな反ドーピング認証体制を検討しており、有識者会議では、反ドーピング法案の施行日に合わせて、サプリ認証のガイドライン(GL)を策定するものとみられている。同GLと反ドーピング法案との関係も今後の焦点だ。

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