また「お詫び社告」不適切表示認め告知 ネット通販企業(2018.7.19)


 景品表示法違反などで行政処分を受けたわけでないにもかかわらず、不適切な表示を行っていたことを自ら認めて告知し、謝罪する社告が19日、日本経済新聞朝刊に掲載された。謝罪したのは「ファティーボ」を商品名とする食品について。「容易に肥満効果が得られるとお客様に過度に期待を抱かせる表示を行っておりました」としており、景表法が禁じる優良誤認表示を行っていたことを自ら認めたといえそうだ。

 社告を掲載したのは、インターネット通信販売業のLife Leaf(=ライフリーフ、東京都港区、佐藤拓朗社長)。自社通販サイトにも同じ内容の社告を載せ、お詫びしているが、販売は継続している。「過度に期待を抱かせる」表示は修正したようだ。

 社告によると、同社はファティーボを昨年4月3日に発売。その後、今年3月26日までの間、自社ウェブサイトや商品同梱チラシで、「太れない体質だとあきらめたくない!」「女性らしい美ボディに! 健康的にふっくらしたい」などと表示していたという。

 ダイエット訴求の逆を張り、太れることを訴求する、いわゆる「太るサプリ」は、ネット通販市場を中心に一定数が販売されているといわれる。新興のネット通販企業が着目したとされる〝ニッチ訴求〟だが、「ガリガリ体型」などに悩む女性や男性からの需要があるとされる。

 一方、こうした異例の社告は以前にも例がある。昨年5月以降、機能性表示食品に関する広告表示が不適切だったことを自ら認め、謝罪する社告の掲載が相次ぎ、その数は最終的に10社余りに上った。その後、消費者庁は、社告を掲載した全社に対し、景表法に基づく措置命令の行政処分を下しており、一連の社告は、同庁の調査を受けて各社が自発的に掲載したものとみられている。

 ライフリーフの佐藤社長は取材に、社告を掲載した背景に消費者庁による景表法に基づく調査があったのかどうか、あるいは指導があったのかどうかについて、「全て答えられない」としている。
 

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