台湾・鴻海 アメリカ人参で戦略提携 (2018.10.11)
台湾の電子機器の受託製造サービス世界最大手・鴻海科技集団(ホンハイ)は9月18日、米ウィスコンシン州のスコット・ウォーカー知事の立ち会いのもと、薬用植物アメリカ人参の生産者団体のウィスコンシン・ジンセン協会(GBW)および米最大のアメリカ人参サプライヤー、シュージンセン(HSU)との間で戦略的提携協定を締結した。
鴻海は今年2月、アメリカ人参の自社ブランド「鴻参」の販売を台湾で開始したが、ウィスコンシン州産のアメリカ人参の供給源を確保したことで、アジア太平洋市場への販売拡大にも力を入れていく。北緯45度に位置するウィスコンシン州は、氷河期に蓄積された特殊な土壌を持ち、水も良質。同州産のアメリカ人参は体積が小さく味が濃いほか、17種類のジンセノサイド、18種類のアミノ酸、25種類の微量元素や多糖体を含有するされる。
今回の提携は供給源の品質管理に加え、ウィスコンシン大学マディソン校、カーボーンキャンサーセンターなど現地の学術機関と提携し、アメリカ人参の健康効果に関する研究にも参与する。
このほか、中国の厚樸投資管理も同日、アメリカ人参の中国市場における潜在力を見越し、鴻海との間で戦略的提携協定を締結。合弁会社を設立し、「鴻参」ブランド製品や関連事業を中国で発展させる役割を担う。厚樸投資は方風雷(ファン・フェンレイ)氏が創設した、中国投資に特化したプライベートエクイティ投資機関。管理・運用資産規模は120億米ドルを上回る。厚樸投資傘下の会社が「鴻参」シリーズ製品に中国国内での販路を提供する。