原料事業者の一部で受注増 駆け込み需要に対応か(2014.2.6)


 昨年末ごろから原料事業者の一部で、受注量が当初見通しより増加する現象が起きている。背景にあると見られているのは、4月に控える消費増税。消費者からの「駆け込み需要」に対応したい考えが発注元にはあるようだ。

 ただ、「増えていない」という声も複数聞かれる。一方で、「生産計画が狂い、国内在庫を切らした」と嘆く声も。「(増税が)健康食品の需要にどれだけ影響するのだろうか。逆に、在庫を過度に抱えてしまうことにならないだろうか」との疑問も聞かれる。

 前回1997年の増税時はどうだったか。「現在とは状況が違うため一概に比較できないが、たしかに(需要の)先食いは一部見られた。とはいえ、当時は自然食品の存在感も大きく、影響が出たのは一般食品に近いものが大半。問屋が積極的に仕掛けた面もある。サプリや健康食品については宣伝講習販売などクローズドマーケットが中心だったこともあり、正直良く分からない面がある」と、業界歴30年超の関係者は話す。

 一方、増税で健康食品が「まとめ買い」される可能性を示唆する調査結果も出ている。西友の調べによれば、全国20代以上の主婦1000人を対象に、増税前にまとめ買いしたい商品を複数回答で訊ねた結果、「健康食品・サプリメント・ドリンク剤」と答えたのは13・1%で第20位。健康食品と同様にリピート商材の「基礎化粧品」は36.8%で第8位。1位は「シャンプー・リンス」(67%)、次いで「石けん・ボディーソープ」(59%)、「洗濯用洗剤」(57%)の順で、常備しておきたい商品でまとめ買いニーズの高いことが窺われる。

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