キリンHD 協和発酵バイオを子会社に (2019.2.7)


 キリンホールディングスは5日、連結子会社の協和発酵キリンから、同社100%子会社の協和発酵バイオの株式95%を、約1280億円で4月28日に取得すると発表した。キリンHDは、協和発酵キリンの株式の50.1%を保有している。

 ヘルスケア関連製品などバイオケミカル事業を手掛ける協和発酵バイオを直接の子会社にすることで、キリンHDは、成長ドライバーと位置付けるヘルスケア(健康)領域の事業開発スピードを高め、グループシナジーと協和発酵バイオの企業価値の最大化を図る。一方、協和発酵キリンは株式を譲渡することで、新薬開発を中心とした医薬事業に経営資源を集中させる。

 キリンHDは、ヘルスケア領域を「グループの成長をけん引する事業の一つになりうる」と見て、事業開発を進めていた。サプリメント事業の拡大も視野にあるとみられ昨年7月には、米国のサプリメント開発製造販売会社、ソーンリサーチ社への出資を発表。事前に出資していた三井物産と共同で第三者割当増資を引き受け、約40%ずつ、2社合わせて約80%の株式を取得した。

 協和発酵バイオとの協業も以前から進めていた。キリンHDが2017年に立ち上げたグループ統一ブランド『iMUSE』では、傘下のキリン、小岩井乳業を含めた3社共同研究を通じ、『プラズマ乳酸菌』を事業化していた。

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