プロテインをシニア層に グルコサミン複合の製品も (2019.3.7)
【写真=中高年層をターゲットにしたプロテイン商品:明治「ザバス」(写真上)、サントリーウエルネス「QinniQ(キンニック)」(写真下)】
中高年層をターゲットにしたプロテイン商品の上市が活発化している。明治は2月25日から中高年の運動サポートをコンセプトにした「ザバス プロテイン プラス グルコサミン15食分」を発売したほか、サントリーウエルネスも今月18日から、アクティブシニア層の取り込みを狙った新商品「QinniQ(キンニック)」を発売する。
明治の「ザバス プロテイン プラス グルコサミン15食分」は、「ザバス」シリーズとしては初めてのシニア層向け商品。グルコサミンほか、ビタミンD、コラーゲンペプチドなどを配合。容量もプロテインでは一般的な1㌔㌘ではなく、210㌘とアスリートではない一般層も手軽に購入できる容量、価格帯とした。
サントリーウエルネスの「QinniQ」は、タンパク質含量が高いWPI(ホエイプロテインアイソレート)製品。1包(5.8㌘)あたりイミダゾールペプチド3.4㍉㌘、ケルセチン配糖体30㍉㌘も加えた。
同社ではプロテイン摂取の通常パターンである運動後の摂取だけでなく、通常の食事でのタンパク質摂取目的しても利用を促していく方針。このため形状をスティック粉末タイプとしている。
こうしたシニア層向けプロテインの相次ぐ発売の背景には、これまでアスリートや本格的に運動をする人がプロテイン購入層の中心だったのに対し、最近の健康志向・運動ブームをベースに、中高年や女性など一般層にもプロテインの認知度、ニーズが広がりつつある状況がある。
サプリメント「ディアナチュラ」ブランドを展開するアサヒグループ食品は、昨年2月から一般層を意識したプロテイン「ディアナチュラアクティブ」を市場投入。2月22日には「ホエイ+ソイプロテイン グレープフルーツ味」を発売した。
同品はホエイとソイ(大豆由来タンパク質)の両方をベースに、クエン酸や3種のアミノ酸など27種の成分を配合。一般層をより強く意識した商品となっている。
一般層向けで先行するのは、森永製菓の「inバープロテイン」シリーズだろう。内容量35㌘のバータイプで、コンビニエンスストアや駅売店、スーパーなどを中心に販売。今月19日にはシリーズ6品目となる「ベイクドビター」を発売する。同社によると、同シリーズは昨年4月~12月の売上が前年同期比11%増と伸びているという。
拡大が続くプロテイン市場は2017年時点で300億円といわれているが、一般層に浸透が進めば、さらに伸長する可能性がある。