活用に向け基本的考えも示す 厚労省検討会が食事摂取基準案(2014.2.6)
2015年度から5年間使用する「日本人の食事摂取基準(2015年版)」の策定作業を行っている、厚生労働省の検討会は3日、同検討会報告書案について議論を行った。15年版は現行の10年版の理論を踏襲しつつ、基本的な考え方や概念などについては図を用いることで理解が深まるよう工夫した。また、PDCAサイクルを基本に、現場で実際に活用するための基本的な考え方についても示した。
10年版はライフステージとしていた「乳児・小児」「妊婦・授乳婦」「高齢者」など、栄養状態について注意が必要な対象特性についても引き続き収載。高齢者では要介護リスクとして注目される、加齢による筋力の減少(サルコペニア)や虚弱(フレイルティ)についても取り上げ、特にたんぱく質との関与などについて、学術データに基づく情報を掲載した。
一方、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の重症化予防に向けた食事との関係については、参考資料にまとめた。
同検討会は3月に開催する次回会合で報告書の取りまとめを行う。
【写真は3日に開催された厚労省の検討会】