Bifix、機能性表示なく イヌリン加えて一般食に戻す(2019.4.11)
江崎グリコは機能性表示食品のヨーグルト「Bifix」全品をリニューアルし、機能性表示食品ではない形で発売した。先月19日に明らかにし、25日からリニューアル品の販売を始めた。機能性表示食品の届出データベースによれば、今月5日現在のところ撤回届は出されていない。
同社ではBifixヨーグルト9品について、ビフィズス菌Bifixを機能性関与成分とし「お通じ改善」を訴求してきた。これにより、「市場でも認知拡大につながった」(同社広報)という。しかし、今回のリニューアルでは、機能性表示食品としての販売継続を選択しなかった。
Bifixヨーグルトのヘルスクレームを具体的にみると、たとえば「Bifixアロエヨーグルト」では、「ビフィズス菌Bifixは生きて腸まで届き、増殖することで、腸内環境を改善し、便通・お通じを改善することが報告されています。ビフィズス菌を補給して、おなかの調子をすっきり整えたい方に適した食品です」としていた。
リニューアルでは、食物繊維の一種、イヌリンを新たに配合した。ビフィズス菌Bifixとイヌリンの〝おいしい相乗効果〟(同社)をアピールする。ビフィズス菌だけでなく、ビフィズス菌を働かせる食物繊維も一緒に摂取してもらおうというコンセプトのようだ。ただ、機能性表示食品ではないため機能性を表示できない。
一方、機能性表示食品にはイヌリンを機能性関与成分とする食品も少なくない。現在20件の届出があり、血中中性脂肪、食後血糖値の上昇を抑える働きや、ビフィズス菌を増やす働きなどが表示される。ビフィズス菌Bifixとイヌリンの両方を機能性関与成分とし、ヘルスクレームの幅を広げる──そのような商品リニューアルも不可能ではなかったと思われる。
同社広報によると、リニューアル品の商品パッケージには、新たに「人生100年時代を腸から」と表示する。