日健栄協 個別審査型JHFA創設 (2019.4.25)
日本健康・栄養食品協会(日健栄協)は15日、メディア懇談会を開催し、2019年度の事業方針を発表した。同協会の認定健康食品(JHFAマーク)表示許可事業に関して、新たに個別審査型の認定健康食品を創設するほか、休止していた「届出資料検討部会」を復活し、届出資料手引書の改定を行う。また、協会マークや認定マーク類も5月1日から、新デザインに刷新する。
日健栄協の認定健康食品(JHFAマーク)表示許可事業は、これまで69の食品群に規格基準を設定し、それへの適合性で可否を審査していたが、「新たな規格基準を設定するまで1年近く時間がかかり、その間に製品が次々と登場するなどの状況があった」(健康食品部)ことから、69の食品群に限定せず、個別製品ごとに審査を行う仕組みも導入する。
この個別審査型認定事業では、使用する原材料の製品規格や安全・衛生基準などの適切性を審査するほか、製品自体の製品規格や安全・衛生基準の適合性、さらに表示の適切性も審査する予定。審査は同協会に設置されている現行の規格基準検討会、認定健康食品認定審査会が行う。
日健栄協では、会員企業と協力して、個別審査型の模擬審査や必要な申請書類の作成など準備を行い、今年度中には5品程度の個別審査型製品の認定を行いたい考えだ。
一方、健康食品の安全性自主点検認証事業は、改正食品衛生法で選定される予定の「指定成分」ほか、その他の原材料・製品についても引き続き実施していく方針。
これに関連して、健康食品事業者を対象とした安全性に関する有料の相談事業を開始する。料金は初回で会員が1時間1万円で30分毎に追加料金5千円。会員以外は初回で1時間2万円(追加料金は会員と同じ)。2回目以降は要相談としている。
機能性表示食品については、休止していた「届出資料検討部会」を復活し、届出資料手引書の改定を行う方針だ。届出支援・相談事業、広告審査会などは19年度も引き続き実施する。
機能性表示食品の届出経験の少ない中小企業を対象とした相談会を7都市で開催する予定だ。また、届出後の分析に関して、公表用のデータベースを独自に日健栄協のホームページに開設する。
健康食品GMP認証事業関連では、義務化されたHACCPへの対応として、日健栄協が作成したHACCP導入手引書の普及・活用を推進する。
昨年度休止していた「これからの健康食品GMPを考える会」を復活し、そこでの議論をHACCPを踏まえたQ&A集に反映させるほか、20年度以降に予定している健康食品GMPガイドラインの改定にもつなげていく方針だ。
特定保健用食品(トクホ)に関しては、引き続き適正広告自主基準の普及など昨年度実施した事業を今年度も力を入れる。特別用途食品も企業の申請に対するサポート活動を展開する。
さらに、元号変更を機に、5月1日から協会マークを新設するほか、認定健康食品(JHFA)マークや健康食品GMPマークなども一新する。