経営統合か 9千億円規模に スギとココカラ 7月末に判断(2019.6.6)


 成長を続けるドラッグストア業界にまたも再編の一報が飛び込んできた。今月1日の土曜日、業界6位スギホールディングスと、7位ココカラファインの両社が、経営統合に向けた協議を開始すると発表した。

 今年4月末には同5位のマツモトキヨシホールディングスとココカラファインが、資本業務提携に向けた協議を開始すると発表したばかり。ココカラがマツキヨとスギのどちらと手を組んでも単純合算で売上高は9000億円を超え、業界首位に躍り出る。業界地図が大きく変わろうとしている。

 スギHDによると、以前よりココカラファインに経営統合に向けて非公式に打診していた。市場の拡大が続く調剤を核とした医療・介護事業領域を強化し、「ヘルスケアカンパニー」を目指す戦略がココカラファインと一致しているという。また、ココカラは関東・関西エリアを中心とした店舗網を構築している一方で、スギ自体は中部・関西エリアを中心にドミナント戦略をしていることから、店舗網が大きく競合せず、エリア補完性が高いとし、経営統合による高いシナジーが発揮できるとしている。

 一方のココカラは、4月26日付でマツキヨと資本業務提携に関する検討及び協議を開始すると発表していた。このため、マツキヨとの協議を続けながらスギとの経営統合も検討することになる。同社では、「当社の企業価値を向上させる可能性の有無の観点から、(マツキヨおよびスギとの提携に関する)検討及び協議を開始することが適切であると判断した」としている。

 スギとココカラは、同案件を総合的に検討するための委員会をそれぞれ設置し、7月31日までに経営統合するか判断するという。

 なおマツキヨは3日、スギとココカラの発表を受け、ココカラとの協議を継続する旨のリリースを発表している。

 3社の直近の売上高は、マツキヨが5760億円、スギが4885億円、ココカラが4006億円。

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