長瀬産業 機能性素材企業を買収(2019.6.6)


 長瀬産業は3日、アミノ酸やプロテインなど機能性食品素材販売などを手掛ける米国の大手企業プリノバグループの株式約94%を取得し、連結子会社化すると発表した。

 買収額は約680億円に上る。この買収で欧米での食品素材事業を拡大させる。また、2012年に完全子会社化した林原の食品素材事業とあわせ、日本、アジア、欧米のヘルスケア食品市場での長瀬グループの存在感を高めたい考えだ。買収は7月上旬に完了する見込み。

 プリノバ社は1978年に創業した食品素材販売会社で、アミノ酸やプロテインなどの他にも、フレーバーから植物抽出物まで多種多様に取り扱う。現在は最終製品の受託製造(OEM)も手掛ける。長瀬産業によると、2018年12月期の売上高は約7億8000万米㌦(約844億円)と、直近3年は右肩上がりで業績を伸ばしている。

 長瀬産業は中期経営計画で収益構造の変革を掲げ、ライフ&ヘルスケア領域を注力領域として事業拡大を図っている。プリノバ社を買収することで、日本の健康食品・サプリメント市場でも、原材料事業者としての存在感を大きく高めることになりそうだ。

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