東アジア市場 大きく拡大 3カ国合計 17年度3.5兆円(2019.6.6)
TPCマーケティングリサーチは5月22日、2017年度の東アジアの健康食品市場に関する調査結果を発表した。調査対象は中国(含む香港)、台湾、韓国の3カ国で、2017年度の3カ国合計の健康食品市場規模は、前年度比4.1%増の3兆5306億円となった。国別では、中国が同3.3%増の2兆7122億円。台湾が7%増の4194億円。韓国が6.5%増の3990億円。
各国の概況は、中国ではビタミン・ミネラルや漢方植物などの成分を配合した商品が主流だが、最近ではイチョウ葉エキス、難消化性デキストリン、DHA・EPAなどを配合し、特定のヘルスクレームを訴求する商品の需要が伸びているという。
台湾では、外食比率が高いことから健康指向が強く、伸び率は依然高い傾向が続くが、14年の「黒心油事件」以降、伸び率に鈍化が見られるという。韓国は15年の「白首鳥」偽装事件以降、市場成長率が鈍化しているものの、高麗人参の人気は根強く市場拡大を牽引しているとしている。
3カ国全体の剤形別市場構成比は、サプリメント61.8%、飲料34.2%、その他が4%。中国と台湾ではシニア層をターゲットとしたサプリメントが増加傾向にあるという。
韓国では飲料が前年度比12.9%増と高い伸びを示しており、理由として高麗人参を配合した商品が多いことを挙げている。展開品目数は台湾が338品目、韓国が324品目、中国が248品目。
今後も市場拡大を予想しており、18年度の3カ国合計の市場規模は3兆8374億円に拡大すると予測している。