日本薬品開発 OEM事業、さらに強化 (2019.7.11)
大麦若葉商材の製造販売で50年以上の実績を持つ日本薬品開発は、大麦若葉エキス末の特性を活かしたOEM事業の強化に乗り出す。すでに同社事業におけるOEMへの取組みは大きなウエイトを占めているが、長年培ってきた同エキスの汎用性やエビデンスの利用を促しながら事業規模を拡げ、「日本薬品開発の大麦若葉エキス末」の市場への浸透を図る。
同社ではこれまで、創業時から展開する「グリーンマグマ」、若年層開拓を進めるために7年前に立ち上げた「ケンプリア」など最終商品のブランド展開とともに、粉砕末品が主流の大麦若葉・青汁市場で差別化できるエキス末原材料の利点を活かしたOEM事業も推し進めてきた。ただ外販事業では、エキス末の配合量などに条件を設けていたため、最終商品が高価格帯になりがちだった。
昨年創業50周年を迎え、今後、事業体制をさらに拡充するための施策のひとつとして、長年の販売実績を生かしたエキス末市場の底上げを図ることを決めた。
「市場では大麦若葉の粉砕末品が大半を占めているが、当社では『溶けやすさ』『飲みやすさ』を特徴とする独自製法のエキス末化原材料を持つ。昨年、関係先などに聞き取りしたところ、大麦若葉のエキス原材料があることを知らない事業者の方も多かった」(開発マーケティング部担当者)といい、飽和状態ともいわれる青汁市場のなかで、改めて粉末品と差別化できるエキス末原材料の提案を、これまで以上にアピールしていく方針だ。
同エキス末に用いる大麦若葉は、大分県北部の契約農家で農薬不使用栽培し、長い経験の蓄積から安定確保する体制を整えている。その大麦若葉に含有するビタミンやミネラルをはじめとする各種栄養成分を生のまま活かせるよう、熱を加えずに粉末化する独自の製法を用いてエキス末に仕上げた点も強調していく。
また、それらエキス末の汎用性だけでなく、長年にわたる研究成果も営業ツールのひとつに役立てる。「当社には1970年代から始まる数多くの研究成果の積み重ねがある」(同)といい、それらをブラッシュアップさせることなどでエキス末の優位性を訴え、青汁市場でのシェアを獲得していく。将来的にはエキス末の原材料供給も視野に事業の拡充を進めていく。